今も昔も人々の心に息づいている、
お祝い事にはかまぼこを。
鶴や亀、宝船や富士山…さまざまな縁起物が
職人の手仕事で、繊細かつ華やかに形づくられます。
お祝いの席でいただいたものは、ご近所さんにおすそ分け。
よろこびや幸せはみんなで分かち合う、
心あたたまる、富山の風習です。
History富山のかまぼこにかかわる歴史
富山のかまぼこは、板がないのが特長です。
すり身を板状にのばし、卵焼きのようにくるくると巻いたものを蒸して仕上げます。
最初につくられたのは「昆布巻きかまぼこ」。北前船の中継地であったことから昆布文化が発展していたため、板のかわりに昆布が用いられました。その後、赤や青に色づけした薄いすり身と一緒に巻く「色巻きかまぼこ」など見た目にもユニークなかまぼこが考案され、今では富山の名産品として人気を博しています。
もともと、富山湾で獲れた、新鮮で水晒の必要がないアジ、カマス、ニギス、ヒラメ、ハマチ、小鯛などを用いてつくっていましたが、近来は、冷凍すり身の技術が進化し、さらにバリエーション豊かで、濃厚な味わいのかまぼこを楽しむことができます。
新鮮で豊富な種類の魚介が獲れる一方、「富山は料理人泣かせ」とも言われます。
そのまま刺身としてさばいて食べても十分においしいからです。富山のかまぼこは、そのような土地柄が功を奏し、味と加工技術が格段に向上していったのです。
富山のかまぼこを語るとき、もうひとつ欠かせないのが色づけしたすり身を鯛、鶴亀、松竹梅などに成形した「細工かまぼこ」。
富山には、「おすそ分け(お福分け)」という、おめでたさやおかげさまの気持ちを、親戚や知人、隣人と分かち合うという文化があり、婚礼の引出物や入学祝い、出産祝い、祭事、法事などさまざまな場面で振る舞われます。頭の部分は気のはる相手へ、尾の部分はより身近な相手へ…人とのきずなやよろこびを、かまぼこがつないでくれる温かい風習です。
Spot富山のかまぼこにかかわる場所
かまぼこのテーマパーク!梅かまミュージアム U-mei館
JR富山駅内「ききと市場 とやまマルシェ」にも店舗を構えています。本社工場に併設されたミュージアムでは、細工かまぼこの実演見学や展示などを楽しむことができます。
蒸したてのかまぼこも味わえる 新湊かまぼこ
富山の海洋深層水を利用したこだわりのかまぼこを製造・販売しています。細工かまぼこの手作り体験も行っています。
Products富山のかまぼこの商品紹介
棒S(ボウズ)
贅沢な「大人のチーかま」として北陸ロングセラーの「棒S」。上質な白身魚のスリミにこだわり、1本1本ていねいに仕上げ、よりクリーミーな味わいとなりました。全5種類のラインナップは、お歳暮やプチギフトにもおすすめです。